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カノトイハナサガモノラ 考察メモ

円盤化されると信じて!!!!!!その時に見返して改めて考察するための自分用メモです。ふせったーからも引用したりしてます。1回しか観劇していないため、うろ覚えの部分も多いですが、そこはご愛嬌ということで。ガンッガンに内容に触れていますので、ネタバレを避けたい方はご注意を!疑問に思ったことと考察です。考察は自分の中で答えらしきものが出たところのみ書いています。あくまでも私用のメモです!

 

 

 

 

 

  • イノハラが言いたかったことは?

ずっと言いたかったことを思い出せない。そしてサカモトには話すことを止められる。

鍵は「ずっと」ですよね。実際の井ノ原さんは相当記憶力がいい人なので、忘れることはなかなかないと思います。では、何を言われたら思い出すのかな?それが知りたい。

 

  • なぜナガノはあんなにアイドルをしている?

ナガノは劇中で、オーナー(たち、だったよね?ソウルターミナルの皆から問いかけられていたような)からの問いかけに「...使命?」と答えていたような。

私は博担ですが、本当に博は語らない人でね。裏を言わないし見せない人だなと思います。だから、カノトイであそこまでわかりやすく「アイドル」を演じていて、なんか嬉しかったです。御徒町さんに、本当に長野博という人はアイドルとして存在していることが伝わってあの役割になったのだろうなと。

また、パペットよっちゃんの声担当もナガノでしたよね。アイドルであることを「君の歌だよ」と肯定されたよっちゃんの言葉を代弁したということは、1番アイドルとして、アイドルに夢を見ているのはナガノってことになるのかな...

 

  • サカモトが怖かったものは?

ずっと思っていたことを今言おうとしたこと、何故突然今になって言おうとしたのか、何があったのか、どんな心変わりをしたのか、その変化の原因が怖いから聞きたくない。

変わることが怖い、というのはよくわかります。で、今この瞬間にその言葉を聞くことで変化するものって、未来だと思います。過去も未来もあるソウルターミナルとは言え、今より先のことは思い出せないのだから、何が起こるかわからない。言われることそのものではなく、聞いたことで変わる未来が怖かったのでは?と思いました。

 

  • 「壁にしてしまうよ!」とは?

言葉を聞いたときに最初にイメージしたのは磔の図でした。思いっきり刑罰ですね。でも、それだとあまりに物々しいというか、罰というニュアンスではないな...と思い。単純に、人間以外の物にする→「無」にしてしまうことなのかなと思います。動けなくなるからループもできないし、生きることも死ぬこともできない、さまようことも何かを言うこともできない、魂も消えてしまうよ、ということだと考えました。

 

オーナーは「言葉は言葉でしかないんだよ」といっていましたが、その後のイノハラとオーナー(バンドメンバーだったかも)が夢の話をしていた時、「(寝るときに見る夢と叶える方の夢は聞いたじゃわからない、という流れから)ユメは文脈で読むからね」という一節があり、つまり文字を見ただけでは全く意味の分からないアナグラムでも、オーナーを見て愛情のこもったトーンと表情で言う「アインホガトリツトウモ」は、決して単なる言葉ではない。言葉は誰と話すかが重要、というメッセージかなと思いました。オーナーに向けてだけじゃなく、イノハラさんからトニセンに向けての言葉でもあるのかな、とも思いました。特に坂本さんに対して。

さんざんオーナーにババアババア言っていたイノハラさんですが、この暴言を吐くイノハラの図って、坂本さんに対する態度ともダブるな...と思いました。個人的に、井ノ原さんは長野さんに対しては大好き大好き!構いたい構いたい!という態度で接していますが、坂本さんには当たりが強いことが多い気がします。でも、文脈というか、ずっと井ノ原さんを見ていると、めっちゃ坂本さんを好きで尊敬していてお兄ちゃん的に思っているのをひしひしと感じられるじゃないですか。素直には言わないけれど、確かに思っているんだよな、という愛情の言葉だなと思いました。

「いつも」というのは、ループの度に出会っているからなのかな?だとするとイノハラはソウルターミナルの記憶がゼロではないということなのでしょうか?ここがわからない。

 

  • 3人バラバラにソウルターミナルから去った理由、そしてまた出会った理由

「トライアングル」を歌い終わった後だったと思うのですが、歌い終わった後に3人がステージからばらばらの方向へ去ったのが、この舞台で一番怖かったです。この場面が、ソウルターミナルの中核であるステージから一番遠ざかったシーンということになります。

そして、デビュー当時のカメレオン衣装をオマージュしたような衣装で再びステージから現れ「カノトイはナサガモノラ」を歌います。そして歌い終わった後の挨拶シーン?で、ナガノとイノハラが腕を左右に伸ばし、ステージ中央に立ったサカモトが両手を左右に広げ、ぎゅっと手を握る動きをしたとき、3人が結びついた姿を見せられた気がしました。3人はつながっているから、離れてもまた出会うことができるし旅立つこともできる、という意味なのかなと思いました。

 

  • ソウルターミナルから脱出することは何を意味するのか?

ソウルターミナルはループから抜け出せないままの姿を見せつけられたわけですが、じゃあアイドルにおいてループしているものは何だろうと。一番に思い付いたのはライブツアーです。セトリや衣装が変わることはあるでしょうけど、同じものを全国でやる、ということにおいて同じことだろうと。ループと言われるとめっちゃ怖いですが、でも不幸を呼ぶのか?というとそうではないよな...と思いました。「繰り返しには需要がある」というのもライブと当てはまるな...でも抜け出す選択肢がないのは怖いし...

「トライアングル」を歌った後に、「ステージからばらばらに去る」という形でループから外れたように見えたのですが、そうなると、脱出するには3人が離れるしかないのか?裏を返せば、3人でいるうちは繰り返し続ける?...書いていて、ループから脱出する=トニセンの解散じゃないか?という結論に至りました。

うーん、私は「トニセンはアイドルである」は成立するけれども、「アイドルをしている姿のみがトニセンである」には完全には同意できないというか。とまほしのときに「TTTをライフワークにしていけたら」という言葉が物凄く嬉しかったんですよね。この人たちは、アイドルと言う形が変わっても離れることはないのかもしれない、と思ったので。だから、ループすることが「3人でい続ける」ことを繰り返すことを意味するのなら、バラバラになる日が来るまでは(=トニセンが解散するときまでは)永遠にループを続け、永遠に脱出しないしできないのではないでしょうか。...恐ろしいくらいに深いつながりですね。

 

  • カノトイハナサガモノラ、あの世界にいる彼らは悲劇に直面しているのか?

先ほどのトニセンのつながりを踏まえて、そうなると恐ろしいと表現できる話ではあるし、宿命ともいえるくらいの重さはあるのかもしれませんが、3人は悲劇の中にはいないんじゃないかな。正直、ここを掘り下げるにはアイドルそのものを問うことになると思うのですが、でもナガノはポーズを決めることを「使命」と言っていて。うん、3人とも、平熱のトーンで、不幸だとは思っていないと思います。

 

  • 「手を取り合えば無重力」とは?

この話題、前回の由利ちゃんの話から来たのかな...TTTとのつながりを教えてほしい。

 

  • オーナーは何者?

ソウルターミナルは生と死が混ざる、魂の行き着く場所である。そして、生き死にを繰り返すトニセンは、その度に記憶をなくす。(ナガノだけはアイドルをすること、していることを「使命」として記憶しているけれど)

開演15分前くらいから、ステージ上の向かって右の出入り口のところに、ソウルターミナルのバンドメンバーが中央のオブジェ?後にオーナーが立つお立ち台的なところを見上げて佇んでいました。あの人は誰だろう?と思っていると10分前くらいになって消えました。そして、オーナーの口上が始まるわけですが、あの時から本編に至るまで、オーナーは怒った口調でした。

正直、結構な勢いで怒っていたので冒頭でビビってしまったのですが笑、改めて何故オーナーは怒っていたのか考えてみました。まずあの舞台は、「カノトイはナサガモノラ」を歌い終わりカーテンコールになります。しかし、そのカーテンコールだと思っていたものも、実は全編全く同じことを言っている、つまり終わりがないループものということでしょう。とすると、開演よりももっと前、会場に入った瞬間から、ループはずっと続いているのではないでしょうか。

「私は~です」と自己紹介するたびに、あんたたちは死んでいる、そしてまた生まれるんだよ、という話を受けての「20th Century デス」。曲名に「デス」が入っているように、そして先ほどの話があるように、この曲は明るい曲調に対して「死」を表現したパートではないでしょうか。トニセンの死。そして、アカペラで歌いだした「愛なんだ」。オーナーはこの曲を聴いてこらえきれずに嗚咽してしまう。TTTシリーズで初めてのV6の曲で、愛を歌う。一度死んで、また生まれる。

カノトイを見た後にどうしても感想を話したくなって、相互フォロワーさんにに暑苦しい考察をぶつけてそのまま話し合ったのですが、そこでの気づきがこちら。(掲載許可頂いています)

 

〇あの舞台は、トニセンがV6としてデビューする、つまり個人として死んで、集団であるV6として生まれることの暗喩ではないか

〇「20th Century デス」で、トニセンとして生まれようとした(デビューしようとした)けれど、それは叶わなかった(デス=死んでしまった)。それが、「愛なんだ」を歌うことでV6という存在を思い出し、V6として生まれる未来を思い出した。ソウルターミナルは過去と未来が混じるところなので、未来を思い出すこともできる

〇V6でデビューすることで、トニセン3人の価値が認められた=トライアングルが響いた

 

 

この視点を得て、やっぱりこの舞台は「アイドルとは」という話であり、アイドルと言う存在を肯定する話だな、と思いました。一見わかりにくく関連性がなさそうに見える要素が散らばめられていても、軸にはアイドルがいるように思いました。トニセンに、あんたたちは歌って踊るんでしょ、アイドルなんでしょ?と直接的ではなくても、話題を振ったのはどれもオーナーです。そうやって、ソウルターミナルにループしてきて記憶を失うたびに思い出させているのかな。別れがつらくて「愛なんだ」を聴くたびに涙しても、それでもなお思い出させるのはトニセンに愛情を持っているからではないでしょうか。アイドルとして1度死んで、また生まれるのをずっとずっと見守り続けているわけですから。

ここで思い出したのですが、この舞台を作ったのはトニセンの他に、もう1人います。

 

そう、御徒町さんです。そうなると、オーナーの言葉って、もしかして御徒町さんの言葉なのでは...!?冒頭の口上が怒った口調だったのは、「愛なんだ」を歌い生まれたトニセンが、またループしてきてしまった(また死んでしまった)ことに対しての「どうしてまたここに戻ってきてしまったの」「あんたたちは生きなきゃダメなのにどうしてまた死んでここに来てしまったの」という悲しみを隠した声だったのではないでしょうか。ここからどこへでも行っちまいな、というのは、生きろというメッセージであり、アイドルであることを思い出したトニセンを肯定し応援する言葉だったのかな...と思いました。御徒町さーん!!!!!!!!!!

 

  • 「カノトイはナサガモノラ」のテーマは?

ソウルターミナルやループ、セリフの中からも、死が近くにある内容でしたが、ループから脱出することはトニセンがばらばらになることだとすると、きっと離れないだろうな、つまり死ぬことはないだろうな、と思いました。

ニコンは茶番が多いことで有名ですが、TTT2も雲や免許証だけでなく、サカモトの恋人いじりやトークの感じなど、絶対に笑かしに来てるだろうという演出が沢山ありました。舞台でもミュージカルでもライブでもない、新たなジャンルがTTTですが、前回の「戸惑いの惑星」は舞台が一番近かったと思うのですが、今回の「カノトイはナサガモノラ」はライブ、トニコンが一番近いものかなと思いました。だから、今回のテーマは「トニセンというアイドルの存在の肯定」だと思いました。

ぼんやりと、「アイドルは無限」と言われた気がしたんですよね。テーマの1つに「言葉にならないものは無限」があると思っていて。アイドルの仕事って、もう限定されるものではないじゃないですか。どこまでも行ける、遠いところまでも行ける、空を飛びたいという夢だって叶う。よっちゃんパペットが空を飛び、イノハラがフライングしたシーンは、アイドルの君に、「夢は叶うよ」ということを教えてあげたんですかね....

泣いちゃう。

 

 

 

 

 

 

 うろ覚えな上に複雑な話過ぎて、書いていてこれうっかり捏造してないよな...と不安になりながら書きました。

愛とは?夢とは?言葉とは?アイドルとは?とトニセンに問いかける舞台であると同時に、トニセンがそれらを考え、それらを抱えながら存在していることを肯定する、めちゃめちゃ愛に溢れたものだったな、と思います。いまだに疑問は尽きないし(私はレポでループしていることを知ったのですが、1回見ただけじゃ多分違和感は感じても気づかなかったと思うので。リピート前提の舞台を作るか?違和感だけ残すためだったのか?)、何よりイノハラの涙ですよね。私が入った公演は涙の日だったのですが、とまほしでは三池が涙していたのですんなり演出だと思ったのですが、それがイレギュラーだと知った瞬間に一気に訳が分からなくなりました。*1

これは見ながら考察したいし、いろんな人の考察を知りたい。円盤化宜しくお願いしまーす!!!(財布を振り回しながら)

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:ループに抗うためなのかな?と思っています。しかし、私の考察に基づくとループから外れると別れに近づくため、恐ろしい未来に近づいてしまうことになり、涙のレポを聞く度に恐ろしくなる