行ってきました。ミュージカル『TOP HAT』。2015年にV6を好きになってから3年目にして、ついに初めての現場、初めてのV6、初めての坂本昌行さん。いっやぁ~最高だった!!!
なんせ自他共に認める鳥頭なので、忘れないうちに感想を書こうと思います。ネタバレも含みます。で、せっかくなので、今回山ほど経験した初めてを、当日の舞台だけでなくチケットと取ったところからたらたらと書いておこうと思います。一か月くらいたつけど堪忍!本編であるミュージカルの感想にたどり着くまで長いです!!!では!!!
~はじめに~
私は進学を機に一人暮らし&バイトを始め、「好きな時間に出歩いても口を出されない生活」「僅かながらも自分の好きに使っても誰にも文句を言われない稼ぎ」を得ました。ヲタクとしてマジでこれは大きい。それまで高校生という身分、バイト禁止、さらにジャニヲタに優しくない家族(リビングでライブDVDを10分見ただけで嫌な顔をされる環境は精神衛生に大変よろしくない)と、かなりヲタク活動が制限された生活でした。まあ、ガッツがある方は時も場所もどうであろうが行くもんなのでしょうが、小心者の私には高いハードルだったんですよね。また、未成年だから仕方ないのかも知れませんが、フェスに行っても「23:00までには帰ってこい」とのお達しによりthe telephonesの出番を目前にして泣く泣く帰ってきた悲しい思い出を抱えて3年間過ごしてきたため、*1早く何の文句も言われず堂々とヲタクがしてえ...という鬱々とした思いを抱えていました。
10/30 14:30 トプハチケット、まだあるってよ
いつものようにほっとんどつぶやかないツイッターを眺めていると、ローチケのPRが流れてきました。それを見ると、何とまだTOP HATのチケットがまだ残っていると。何と。てっきりファンクラブ会員しか応募できないモンだと思ってたけど、一般もあるんだ、舞台だからかなー?かなー?かなー...
不思議なもんで、考える前に指が操作を進め、チケット予約を済ませていました。
あ、私今、(ヲタクとして)生きてる...
予約完了したときのあの高揚感は忘れられません。軽くラ〇っていたかもしれません。しかし生命力は滾りまくっていた。完全に勢いだけで、昼公演のチケットゲット。何はともあれ、ゲット。
エッッッ?!?!?!ちょっと待って?!?!?!さかもとくんを?!?!?!この目で?!?!?!見るんですか?!?!?!マジ?!?!?!
日頃ぼんやり生きているので衝撃も遅れてやって来ました。ああいう時ってなんでしょう、自分の血の巡りというか、嗚呼、心臓を通って血液が全身を巡ってるぅ...という力強い「生」を感じます。そのくせ心臓ばっかで頭に血が行かないから困っちゃう。しかし、頭が働かないまま初めて自分で夜行バスの手配も済ませていたので、そういうところに躊躇しない軽率なところは好きだよ自分♡
10/31 23:00 ツイッターに感謝
行くと決まり、にやにやしながらまたツイッターを見ていたのですが、ふと「公演後死ぬほど時間余るな...?」ということに気づきます。自分でとれたのは昼公演(13:30開演)、そして帰りの夜行バスは余裕を持って、というかそれしかなくて23時台。マシュマロで質問を投げたところミュージカルは大体3時間くらいかかる、と返答を頂いたので、大体17時に会場を出られるのか、えーめっちゃ暇やん…
Q:こういう状況でヲタクはどうする?
A:マリー・アントワネットの人格を降臨させる
時間があるならチケットを探せばいいじゃなーい☆
お前が今起動させてるそのアプリはなんだ?ハッシュタグなんて死ぬほど見てきたろ?!ということで、チケツイをして譲渡をしていただける人を探すことに決めました。潔いヲタクなので、チケット代?どうにかするんだよ!!と強面の強いあんちゃんの人格を降臨させ検索をかけます。ヲタクは心の中に沢山の人格を飼っている
10/31 1:00 ヲタクの初めて劇場『ツイッターで話しかける』
正直学校の入学式並に緊張しました。ツイッターには「半年ROMれ」の文化があると聞いたことがあるのですが、ROM歴だけで言えば3年ほどChormeからヲタクの皆さんのツイッターを見てはいたので土壌に対しての知識はあるつもりでいたのですが、やっぱ知識と実践は違う。「チケツイ やり方」でググるとDMで取引を、とあるもののDMの仕方がわからない。ホンットにお前ポンコツな!!とセルフツッコミを入れつつ、この方なら信用できそう、と思った方にDMを送りました。めっちゃくちゃカタい文章になりました。
そしてその日のお昼頃、お相手方からチケットを譲っていただけるとのお返事を頂き、まさかの1日に2回も観劇できる機会をゲットしました。そこから諸々のやり取りも、拙い言葉に丁寧に返してくださってありがとうございました。ツイッターって便利だなあと身をもって実感しました。ただ、ふと自分のツイッターを振り返ると、このブログのリンクを貼っているため、多分お相手の方、この湿っぽいブログに目を通されたよなあ...しかも私のハンドルネーム、わけがわからないよな...拝啓高校1年生の自分、ノリだけで何事も行こうとするのはマジで止めような。お姉さんとの約束だよ。
日を置いて11/11 22:00 満を持して自宅出発 初めての東京遠征
ついに、人生初自分でチケットを取り、移動手段を押さえ、ネットの人と会う、ジャニーズを見る現場に出発しました。怒涛の初めて経験ツアーに否応なしに期待と緊張でドッキドキしたのですが、荷物を減らさなきゃヤバいと思ったため、自宅から夜行バス乗り場までほぼパジャマみたいな恰好で乗り込みました。乗り場に行ったら皆さん外着で、睡眠に気合が入ったファッションだったのは私だけの模様でした。若干恥ずかしかったです。
そして初めてその3である夜行バスに乗車しました。連絡を入れ、さあ寝るかと思ってもなかなか寝られるもんじゃないということを知りました。初めての場所ですっきり眠れる性分ではないのでまあ予測はしていたのですが、他人の気配っつーより暑さがキツかったです。時期的に寒い方がしんどいからだろうとはわかっているのですが、にしたって暑かった。仕方がないので裸足で寝てやりました。家かよ。それでも近年稀にみる量の寝汗をかきました。
11/12 5:50 新宿到着 ~シンジュク・イズ・ダンジョン~
実に4年ぶりの東京です。しかも当時と違って、自分の意思で自分の力だけでやって来た東京。否応なしに興奮します。それはそうと、新宿駅でかすぎない?駅ってこんなにでかいの??こんなの使いこなせるもんなの???(THE・田舎もん)
で、せっかく東京に来たんだからおしゃれな朝食をしたいな~と、バスで狙いをつけていたパン屋を探し1時間半も探していたのですが、全ッ然たどり着かない。グー〇ルマップを見てもわからないし、地元ではありえない道の旋回具合に恐れおののきました。なんかよくわからないまま渋谷の標識があるところに出ちゃったし。都会の人が「2駅なら歩いて帰ろう」が可能である、というのを身をもって実感しました。同じ日本なのにこうも違うのかなんて思いましたが、いい加減腹が減ったので諦めて原宿に行って〇トールに行きました。
9:30 ジャニヲタとしてのステップアップ・初めてのジャニショ
新宿・渋谷の間に原宿があるというのを知った(という書き方がすでに田舎もんというかアホっぽい)とき、脳に浮かんだのが「ジャニショ行けるじゃん!!」でした。普段雑誌媒体は買わないヲタクなのですが、行く!!と意気込み、開店時刻の30分前に行きゃあいいだろうと思い、原宿をフラフラした後、待合場所?に向かったのですが
大☆渋☆滞
さすが天下のジャニーズ事務所。月曜日だし大丈夫だと高をくくっていたのですが、東京だからなのかジャニーズパワー故なのか人生ベスト3に入る渋滞具合でした。冷静に考えて、ここにいる人全員ジャニヲタだと思うと感慨深いものがあります。たまたま前にいたお姉さまと軽く言葉を交わしながら30分くらい待ったでしょうか、列が動き、割と早め(らしい)にショップ内に入りました。入って感動したのですが、360°どこを見ても顔がいい男の写真で、自然現象と同じレベルで圧倒されました。雑誌の作りこんだ表情と違い、オフショット感満載の自然な表情の写真が沢山あり、数字を書き込む手が止まらない。金銭感覚が麻痺する初めての体験でした。ついでに表情筋が緩むのも止まらなく、こんな狭いところに準不審者を野放しにしていいのかなと不安になりました。
そしてレジの列に並んだのですが、ここもまあすごい行列でした。そしてレジ打ちの音がこの世のものとは思えないスピードで恐怖を感じました。レジ横のスペースにジャニーズJr.チャンネルのコーナーがあり、画面でしか知らないジャニーズの息吹を感じました。アニバコンのライブ音源を聴いてはV6を見るんだ!!とシンプルに楽しみになったり、「Sing!」を聴いてはミュージカル・マーサを見るのか...どうしよう...と急にしんどくなったりしながら並び、会計が終了。ジャニショはいろいろな意味で闘いでした。最高の試合でした。とかやってるうちに12時を過ぎたので、ちょっと急いでいざシアターオーブのある渋谷へ!!!
東京は電車の来る間隔がめっちゃ早いんだなあ。秒で着きました。ついに。優雅にランチを決め込む時間・金銭・精神的余裕が皆無だったので、コンビニのおにぎりと豆パンを喰らいました。それこそ試合でもすんのかといった勢いです。元気があれば何でもできるー...
13:30 昼公演開幕
エネルギー補給(食事と呼べる代物ではない)を終え、トイレを済ませ、会場に入りました。昼の部は3階席、後ろの方と言ってしまえばそれまでですが、初めて自分で取った初めての現場の席。感慨深い。買ったパンフレットを読み、どうにか登場人物の名前だけでも覚えて観劇しようと必死にやっていると、ステージの幕の裏からかすかに楽器の音が聴こえてきました。急に上がる心拍数。勝手に張り詰める緊張。死にそうと死んじゃだめだという相反するしんどい感情とたたかっていると、「Ladies and Gentlemen!!」と口上がアナウンスされ、いよいよ『TOP HAT』開幕しました。
幕が上がり、キャストさん、そして坂本さんが踊っているのを見て、なんかよくわからないんですけど涙が出てきました。すっごかった。一番最初に思ったのは坂本さん死ぬほど歌が上手いってことです。音源や映像で見、聴いていたのと全く変わらないどころか、生で聴くとあ、ほんとに上手いんだってのがわかりました。正直1幕の記憶は怪しいのですが、遠目から見ても明らかに長い脚、小さい顔だったのは覚えています。そして多部ちゃんがかわいい。声が響く。二人のダンスシーン最高。
休憩をはさんだのち2幕へ。1幕は、初めてということもありミュージカルの楽しみ方をあまり掴めないまま観劇していたのですが、それも慣れ、より楽しく見られました。いやー、2幕超楽しかったなあ!!アルベルトにめっちゃくちゃ笑わされたり、ダンスシーンに圧倒されたり、ベイツを大好きになったり、アフリカのトラ!!全員で歌い踊るのを見たとき、声やタップの重なりがすごくて、言葉がなくても通じるってこういうことかと感じました。私は一点と全体を行ったり来たりして見るのが苦手だったり、あまり記憶力がよくなかったり、単発でものをみるのは向いていないのですが、感覚は覚えているもので、本当に明るくて華やかで楽しかった!!と、昼の部が終了しました。
17:30 初めてのチケット譲渡・現場編
あらかじめツイッターでいつ会うかの確認はしていたので、時間になったら向かうだけでなのですが、すごい緊張しました。当たり前ですが、どんな方かわからない状態で会うのでね。
オーブのエレベーターを上がり、服装を伝え合い見つけたら、素敵なお姉さんがいらっしゃいました。お互い名乗り、*2チケットと代金の交換をし、お土産を頂き私からは午前中の戦利品(ジャニショの写真)を渡し、ここから空き時間どうしよっかな~と思っていたら、何とオーブ内のカフェスペースで飲み物をおごっていただきました。初めて会った小娘にすっとなんか飲もうか?と誘うって、大人が溢れててすごいかっこよかったです。初めてがキャパオーバーして何かもう感動のピークがまたやって来た。人見知りをする方なので緊張していたのですが、V6の話で盛り上がりました。ヲタクはヲタクの共通言語であることを身をもって知りました。身近にV6ファンを見つけられない生活を長く送っているので、すごい楽しかったです。ヲタクの心得から就職についてなど、違う立場の人と話すって楽しいな、と改めて思いました。本当にありがとうございました!!
18:30 夜公演開幕
夜公演は2階席で観劇でした。座ってわかる、明らかにさっきより近い。(当たり前体操)一度見たとはいえやはり緊張は高まります。さっき見た坂本さんを記憶の中で反芻してはまたしんどくなっていると、アナウンスが流れ、いざ夜の部開幕ー
幕が開け、ジェリーが現れるわけですが相変わらず脚が長くて顔が小っちゃくて歌が上手くてダンスもうまくてもうしんどい。そして昼公演で衝撃だったのですが、キスシーンが結構ある(当社比)ことを知らずに臨んだので、ほんっとにあれヤバかった。一日に何回もキスシーンを拝むのは心臓に悪い。てか初めての現場で好きな人のキスシーン拝めるなんて、私はかなり強運なヲタクかもしれません。もれなく全部被弾しました。チケットを譲っていただいた方は昼公演ではかなりステージから近い座席だったらしく、キスの後多部ちゃんの口紅がしっかりついていた、と教えていただき、なんかもう美味しくいただきました。(何を?)
好きなシーンはいっぱいあるのですが、デイルのダンスシーンは全部好きです。チーク・トゥ・チークで青い照明の中をドレスを揺らめかせて踊るシーンとか、黒いドレスで踊るシーンとか。黒ドレスのやつはデイルの挑発の圧が圧倒的に多部ちゃんの可愛さを凌駕していて最高でした。で、多部ちゃんの代わりに坂本ジェリーがかわいい役を一身に背負っていてそれも最高でした。デレとぶりっこを巧みに使うジェリーちゃんマジ一生愛す。そんだけぶりっこしといて、ひとたび踊ると死ぬほどかっこいい。なんであんなに関節が滑らかに曲がるん?あと、燕尾服のしっぽの扱いが誰よりもうまかったです。あれはモテる。「恋をするなら坂本昌行」の伏線回収を見た。ジェリーがあまりにイケイケのモテ男街道まっしぐらで、あの人何でV6ではいじられキャラなん?!と宇宙の不思議と対面しました。
私は今回がミュージカル初体験で、正直それ故昼公演ではミュージカル独特の話の展開の仕方についていけなくなりそうになりました。舞台モノ自体は、劇団演技者。のDVDで10本ほど見ていましたし、今夏にはナイロン100℃の舞台*3も観劇しており、それなりに経験値はあると思っていたのですが、海外のものは何となく肌に合わない気がする、と敬遠していたところがありました。しかし今回、海外原作の舞台の面白さに気づけたように思います。
私はジャニヲタになって2年ほど、ジャニーズ以外の曲をほぼ聴かない生活を送っていました。それまで興味もなく聴こうとしていなかったジャンル、ポップスにどっぷり浸かった結果、「ポップスの良さ」に気づきました。それは松井五郎氏や馬飼野康二氏、林田健司氏、山下達郎氏だけでなく、リック・アストリー氏にまで行きついたのですが、ジャニーズに興味を持たなければ、多分こういった素晴らしいポップスに出会うことは無かったと思います。それと同じように、ジャニーズを通して自分の興味の幅が広がった今回のミュージカルは、大切なものとなりました。
また、V6を推す者としても、今回の経験は大きなものとなりました。V6は近年「ライブは2年に1回」が基本スケジュールとなっており(と言っても2011年頃からその傾向はありましたが)、今年はライブがない年でした。ファンになった当時から、そして実際にはその随分前から、V6は個人の活動が強みやV6の個性としてのアピールポイントとなっていました。もちろんそれぞれの活躍は嬉しいものですが、今年V6がリリースしたのはシングル1枚でした。それぞれの活動や特番に音楽番組、露出が無いわけではありませんでしたが、*4アイドルの彼らを好きになったヲタクとしては少し複雑な気持ちを持つこともありました。*5
それが今回、初めて個人活動の現場を生で観た訳ですが、複雑な気持ちがすっ飛びました。やっぱね、凄いんですよ。こっちは微塵も思っていなくたって「アイドルだから」という足枷はあるのでしょう、その中で個人としてあれだけ輝くためにどれだけのものを積み重ねてきたのか。シンプルに、ミュージカルスタアと呼ばれるにはどれほどの力がいるのか。あんなにかっこいい姿を見せられると、V6の活動はそれぞれが最大限に輝くために組まれているんだなと実感しました。私はグループを潰されてしまうのが1番悲しいですが、だからといって個の機会を無くすのはそれも間違いであるというのを、きちんと感じる機会になりました。
とにかく楽しかったんですトプハ!!ミュージカルがあんなに笑っていいものだと知らなかったし、ショーとも舞台とも違うあの贅沢を知ることが出来て本当によかった。夜公演が終わってアンコールで坂本さんと多部ちゃんが出てきて、挨拶をしてはけた時、一瞬坂本さんが客席に手を振って、その姿が本当にかっこよかったんですけど、あれはジェリーじゃなくて坂本さんで、ああいう瞬間を大切にヲタクは生活していくんだなと噛み締めました。
これから、ミュージカルをもっと気軽に楽しみたいと思いました。何よりもっと現場に行きたい。現場で会う人がいる楽しさとか、生でしか感じられないものがあることを教えてくれた坂本さん、ありがとうございました。初めて行った現場がトプハでよかった。次はキンキーブーツに行きたいです!!(ジャニーズじゃないんかい!!)